勝てるロジックはどうやって見つけているのか?

「勝てるEAを作りたいけど、どこから手をつけたらいいのか分からない」

これはEA開発に関わる人なら誰でも一度は悩むテーマです。

私にもかなり問い合わせが来る内容の1つです。

今回は、実際に複数のEAをリリースし、フォワードでも破綻せずに運用を続けている私が、「勝てるロジックの見つけ方」についてリアルな視点でお話しします。

ロジックは「見つける」ものではなく「拾いに行く」もの

まず前提として、最初から完璧なロジックがあるわけではありません。

勝てるロジックは、バックテストやフォワード観察の中から“転がってるアイデア”を拾い集めて形にしていくイメージです。

例↓
ゴールドの1分足を見ていて、「東京時間に下ヒゲが目立つ場面では、その後上昇しやすいな…」という“気づき”から逆張りロジックを構築したこともあります。

ドローダウンが出る「時間帯」や「場面」を逆に使う

多くの人は、ドローダウンを「避けたいもの」として扱いますが、私はドローダウンの出方こそがロジック開発のヒントだと思っています。

例↓
ロンドン時間に毎回DDが出るEA→じゃあその時間を“回避フィルター”に使えないか?
指標発表で強制ロスカット→逆に「直後に反発する傾向がある」とわかれば、エントリーチャンスにも?

などですね。

つまり、負けパターンを観察して「勝てる瞬間だけ残す」作業こそが開発のコアです。

消去法みたいな感じですね。

相場の「偏り」を見つけたら、それがロジックになる

勝てるEAは、ほぼ例外なく相場の偏り(癖)をベースにしています。

たとえばこんな偏りがあります↓

  • ゴールドは東京時間は上下に揺れやすく、NY時間は方向感が出やすい
  • 月曜の朝イチはスプレッドが広がる+動きが読みにくい
  • ゴトー日(5・10日)はドル円が9:55前後に偏った動きをしやすい

こうした偏りに気づいたとき、それをロジックのフィルターや条件に組み込むことで勝てる形に近づきます。

必ず「再現性」と「現実性」でふるいにかける

ロジックが完成しても、それが再現可能かつ、現実の環境で動くのかは別の話です。

ここで見るべきは以下の2点↓

  • スプレッドやスリッページに強いか(実運用で再現できるか)
  • 特定の通貨ペアや時間軸でしか通用しない“偶然のロジック”ではないか

実際に私も、「バックテストで爆益だったが、スプレッド1pipsを超えると即死する」EAをお蔵入りにした経験があります。

「勝てるロジック」ではなく「壊れにくいロジック」を作る

EAで本当に大事なのは、「一時的に勝てること」ではなく、「相場が荒れても破綻しないこと」

とくにスキャルピング系EAは、取引回数が多い分、一度の想定外の動きで壊れるリスクも高い。

だからこそ、私はロジックの設計段階で以下のような「耐久性」の視点を重視しています。

  • トレードの“質”を担保するために、指標・スプレッドのフィルターは必須
  • ハイレバを活かす設計でも、資金に対する最大許容リスクは常に明確に
  • 突発的な相場変動時は、自動で停止・回避できる仕組みを組み込む

ポイント:壊れにくいEAは、リスクを受け流す仕組みを持っている。

つまり、「どこで勝てるか」だけでなく、「どこで無理をしないか」を設計に入れ込むことが、長く使えるEAを生む一番のコツなんです。

まとめ

相場を完璧に読める人はいません。

でも、相場の偏りを拾い、そこにフィルターをかけることはできる。

これこそが、EA開発者が現実的に「勝てるロジック」を組み上げていく方法です。

もしこれからEAを作る人、あるいは誰かのEAを選ぼうとしている人がいれば、今日の話が少しでも参考になれば幸いです。

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